介護業界ではたらく看護師の役目

介護療養型の医療施設で働く従業員には、雇用条件の異なる人たちが勤めております。正社員の他にパートやアルバイトの人たちも働いていますし、医師などには常勤・非常勤の人もおります。派遣会社から通う人もおり、雇用の種類はさまざまです。

それに対して、利用する高齢者の介護・医療サービスは、単独で行うのではなくチームの連携が必要になります。医療型の施設では、脳梗塞や脳出血の後遺症で入所している人が多く、自力で歩ける人は2~3割程度、寝たきりの人も少なくありません。高齢になればなるほど別の病気も合併している場合も多くなります。このような施設では、医療専門職である看護師の役割は重要になってきます。介護士やほかのスタッフでは、医師とコンタクトをとるのはなかなか難しいからです。例えば、薬の問題で「重複している」「皮膚の湿疹がよくならない」といったことは、看護師の医療知識と経験を生かして医師に報告し、指示を受けるのです。指示を受けた看護師は、その他の医療専門職や介護士などと協力して適切な対応を行います。

入所者はみな65歳以上の高齢ですから、いつ何が起こるか、いつ急変するかわかりません。迅速かつ的確に医師へ情報を伝える事、そして一人ひとりへの意向に沿った処置をすることが看護師の役目となります。常に施設内にメンバーがいるわけではありませんし、在籍しているとも限りません。このためには雇用の形態も把握し、尚且つ信頼関係を保っていなければ務まらない仕事なのです。